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梵妻
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だいこく
ふりがな文庫
“
梵妻
(
だいこく
)” の例文
突然
庫裏
(
くり
)
の方から、声を震わせて
梵妻
(
だいこく
)
が現われた。手に
鍬
(
くわ
)
の
柄
(
え
)
のような堅い棒を持ち、
肥
(
ふと
)
った体を
不恰好
(
ぶかっこう
)
に波うたせ、血相かえて来た。
果樹
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
女の子の姉の方は或る山寺の
梵妻
(
だいこく
)
になつて、生れた寺を省みることも尠く、十九になる其の妹が老僧の世話を一手に引き受けてゐるのである。
ごりがん
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「巧雲、巧雲っ。……離縁状をくれてやるからここへ来いっ。やいっ、出て来いッていうのに、髪の毛を切って
梵妻
(
だいこく
)
にしてくれるからここへ出て来いっ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その時お寺で
素麪
(
そうめん
)
が煮てあったんです。それから、「これは
不味
(
まず
)
い物ですけれど」ってその
梵妻
(
だいこく
)
が持って来たんです。そうしてそれをその
死人
(
しにん
)
の前へ出した。
□本居士
(新字新仮名)
/
本田親二
(著)
それをやがて起きて来た
梵妻
(
だいこく
)
や寺男が介抱をしてやると、やっと正気づいたので、手足の泥を洗わせて方丈へ連れ込んだのであったが、熱い湯を飲ませて落ちつかせながら
いなか、の、じけん
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
「まあ、あの人がお
梵妻
(
だいこく
)
さんにいやらしいことでもしたと仰っしゃるの?」
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「
梵妻
(
だいこく
)
になるつもりだつたのかい」
銭形平次捕物控:104 活き仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お
梵妻
(
だいこく
)
の姪で名は
小枝
(
さえ
)
という。そう聞けばやはり違うかと思うものの、見れば見るほど瓜ふたつである。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
未練らしく往来の方を振かえりふりかえり、せいせい呼吸をはずませて、
梵妻
(
だいこく
)
は
漸
(
ようや
)
く戻って来た。
果樹
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
その時、その妙善の
梵妻
(
だいこく
)
が、お茶を持って入って来たんです。で、
左
(
と
)
に
右
(
かく
)
夫妻
(
ふたり
)
とも
判然
(
はっきり
)
見た。
□本居士
(新字新仮名)
/
本田親二
(著)
宅へお
梵妻
(
だいこく
)
さんがいらっしたのよ、あのお
梵妻
(
だいこく
)
さん、祭司長のキリール神父の奥さんがですよ、それでどうしたとお思いになって? あの
温和
(
おとなし
)
そうな風来坊が一体どんな男だったとお思いになって?
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「
梵妻
(
だいこく
)
になるつもりだったのかい」
銭形平次捕物控:104 活き仏
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
二人にとっての苦手は、お寺の
梵妻
(
だいこく
)
のしつっこい
程
(
ほど
)
口数の多い事だった。
果樹
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
まあ、あのお
梵妻
(
だいこく
)
さんがあたしに話したことを聴いて下さいよ。
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
“梵妻”の意味
《名詞》
梵 妻 (ぼんさい)
僧侶の妻。
(出典:Wiktionary)
梵
漢検1級
部首:⽊
11画
妻
常用漢字
小5
部首:⼥
8画
“梵妻”で始まる語句
梵妻部屋