根懸ねがけ)” の例文
他に根懸ねがけ手絡てがらあり。元結あり、白元結しろもとゆひ黒元結くろもとゆひ奴元結やつこもとゆひ金柑元結きんかんもとゆひ色元結いろもとゆひ金元結きんもとゆひ文七元結ぶんしちもとゆひなど皆其類なり。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
或時は自分と全く交渉のない、珊瑚樹さんごじゅ根懸ねがけだの、蒔絵まきえ櫛笄くしこうがいだのを、硝子越ガラスごしに何の意味もなく長い間眺めていた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうして瑪瑙めのうった透明なうさぎだの、紫水晶むらさきずいしょうでできた角形かくがたの印材だの、翡翠ひすい根懸ねがけだの孔雀石くじゃくせき緒締おじめだのの、金の指輪やリンクスと共に、美くしく並んでいる宝石商の硝子窓ガラスまどのぞいた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)