架台かだい)” の例文
東助も、ヒトミも、目を丸くしてこの実験台の異風景に見とれていたが、とつぜん、一箇の架台かだいがレトルトをのせたまま宙に浮いた。
ふしぎ国探検 (新字新仮名) / 海野十三(著)
説明役の高級艇員は、それを卓子のうえにかかえ上げた。宇宙服は、架台かだいにかかっていた。自分の横に、その宇宙服をおいて、説明がはじまった。
大宇宙遠征隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それは古い化学工業の原書げんしょにあるようなレトルトだの、耐酸性たいさんせいかめだの、奇妙に曲げられた古い硝子管ガラスかんだのが、大小高低だいしょうこうていことにした架台かだいにとりつけられていたのだった。
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その大きなガラスの箱は、すごく大きな絶縁碍子ぜつえんがいしの台の上にのっている。箱の中には、やはりガラスでできた架台かだいがあって、その上に、やはりガラスの大皿がのっている。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それからガスのバーナーに火をつけ、その上に架台かだいをおき、架台の上に今のビーカーを置いた。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
草津大尉は、かたわらの架台かだいから、拳銃の入ったサックを下ろして、胸に、斜に懸けた。それから、鉄冑てつかぶとを被り直すと、同室の僚友に、軽く会釈をし、静かにドアを開けて出て行った。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その火はアルコール・ランプのしんに近づいた。ぽっと音がして青白いほのおが高くあがった。するとこんどは架台かだい金網かなあみとが一しょにとんでいって、アルコール・ランプにかぶさった。
ふしぎ国探検 (新字新仮名) / 海野十三(著)