トップ
>
松明
>
まつ
ふりがな文庫
“
松明
(
まつ
)” の例文
さうしてそのまはりには仕丁たちが、手ん手に燃えさかる
松明
(
まつ
)
を執つて、煙が御縁の方へ靡くのを氣にしながら、仔細らしく控へて居ります。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
我は嘗ておん身を
娶
(
めと
)
りしことなし。誰かおん身が婚儀の
松明
(
まつ
)
を見しものぞ。この詞を聞きたるときの心をば、ヂドいかに巧にその眉目の間に畫き出しゝ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
丁度月のない晩だったから、私は
松明
(
まつ
)
などお持たせするように言いつけた。
ほととぎす
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
巌
(
いはほ
)
の
黒
(
くろ
)
き
時
(
とき
)
、
松明
(
まつ
)
は
幻
(
まぼろし
)
に
照
(
てら
)
し、
瀬
(
せ
)
の
白
(
しろ
)
き
時
(
とき
)
、
釣舟草
(
つりぶねさう
)
は
窓
(
まど
)
に
揺
(
ゆ
)
れた。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「なんであろ。また
松明
(
まつ
)
のあかりが彼方から見えてくる」
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
さうしてそのまはりには仕丁たちが、手ん手に燃えさかる
松明
(
まつ
)
を執つて、煙が御縁の方へ靡くのを気にしながら、
仔細
(
しさい
)
らしく控へて居ります。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
(「ラクリメエ、クリスチイ」とて葡萄酒の名なり。)こは遊覽の客を護りて賊を防ぐものなりとぞ。われ等を望み見て身を起し、
松明
(
まつ
)
を點じて導かんとす。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
仰
(
おほせ
)
を聞くと仕丁の一人は、片手に
松明
(
まつ
)
の火を高くかざしながら、つか/\と車に近づくと、矢庭に片手をさし伸ばして、簾をさらりと揚げて見せました。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
門前には
大篝
(
おほかゞり
)
を焚かせたり。賓客の車には皆
松明
(
まつ
)
とりたる先供あるが、おの/\其火を石垣に設けたる鐵の柄に揷したれば、火の子
迸
(
ほとばし
)
り落ちて赤き
瀑布
(
カスカタ
)
を見る心地す。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
けたゝましく音を立てて燃える
松明
(
まつ
)
の光は、一しきり赤くゆらぎながら、忽ち狹い
輫
(
はこ
)
の中を鮮かに照し出しましたが、
𨋳
(
とこ
)
の上に
慘
(
むごた
)
らしく、鎖にかけられた女房は——あゝ、誰か見違へを致しませう。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“松明(たいまつ)”の解説
たいまつ(松明、炬火、トーチ、英語:torch)とは、木材あるいは木片を束ねて火をともす屋外用の照明具。通常、油脂を先端の表面に塗ったり、布切れなどに浸して巻き付けたものである。続松(ついまつ)ともいう。
なお、ガスカートリッジに点火装置とノズルからなる本体を接続して、火口から高温の炎を出す燃焼器具をガストーチあるいはトーチバーナーという(バーナー参照)。また、懐中電灯はイギリス英語ではtorchという(アメリカ英語ではFlashlight)。
(出典:Wikipedia)
松
常用漢字
小4
部首:⽊
8画
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
“松明”で始まる語句
松明売
松明持
松明行列