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更紗縮緬
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さらさちりめん
三枚襲の時は
衣地何にても三枚皆整ふべきを用ふ。たゞの下着は、
八丈、
糸織、
更紗縮緬お召等、人々の好みに因る、裏は
本緋、
新緋等なり。
今日は洗い髪の
櫛巻で、
節米の
鼠縞の着物に、
唐繻子と
更紗縮緬の昼夜帯、羽織が
藍納戸の薩摩筋のお
召という
飾し込みで、宿の女中が
菎蒻島あたりと見たのも無理ではない。
黒縮緬の羽織に
夢想裏に
光琳風の春の野を
色入に染めて、
納戸縞の御召の下に
濃小豆の
更紗縮緬、
紫根七糸に
楽器尽の昼夜帯して、
半襟は色糸の
縫ある肉色なるが、
頸の白きを
匂はすやうにて
袱紗は
燧袋形に縫つた
更紗縮緬の
上被の
中に入れてある。