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暗指
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あんじ
ふりがな文庫
“
暗指
(
あんじ
)” の例文
中村、藤沢両君の話に
拠
(
よ
)
ると、十七日に、主治医の
伴
(
ばん
)
鎌吉さんが、赤彦君の
黄疸
(
わうだん
)
の一時的のものでないことの
暗指
(
あんじ
)
を与へたさうである。
島木赤彦臨終記
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
実際生活を
暗指
(
あんじ
)
しつつ
恋愛情緒
(
れんあいじょうしょ
)
を具体的にいって、少しもみだらな感を
伴
(
ともな
)
わず、
嫉
(
ねた
)
ましい感をも伴わないのは、全体が
邪気
(
じゃき
)
なく
快
(
こころよ
)
いものだからであろう。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
そうして味えば、この歌には皇子一流の写生法と感傷とがあって、しんみりとした人生観相を
暗指
(
あんじ
)
しているのを感じ、選ぶなら選ばねばならぬものに属している。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
水面は全く水の動揺を収めてこの事件を
毫
(
すこ
)
しも
暗指
(
あんじ
)
してゐる様な
気色
(
けはひ
)
がない。やや
暫
(
しばら
)
くすると、童はつひに
空
(
むな
)
しく水面に浮上つて来て、しきりに
手掌
(
てのひら
)
で顔を
撫
(
な
)
でた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
霍公鳥
(
ほととぎす
)
の来ることを希望しているのだが、既に出た皇子の御歌の如く、おおどかの中に
厳
(
おごそ
)
かなところがあり、感傷に
淫
(
いん
)
せずになお感傷を
暗指
(
あんじ
)
している点は独特の御風格というべきである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
ところが其の沈黙の一人が何かのはずみに、『私どもは天皇のために命を捨てることなどは何でもありません』と云った。これが記者には何かを
暗指
(
あんじ
)
している異様な響で聞こえたのであった。
ドナウ源流行
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
暗
常用漢字
小3
部首:⽇
13画
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
“暗”で始まる語句
暗
暗闇
暗澹
暗夜
暗誦
暗黒
暗示
暗礁
暗々裡
暗中