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斂
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をさ
ふりがな文庫
“
斂
(
をさ
)” の例文
贋金つくりが羽を
斂
(
をさ
)
めて、其まゝヂツとして居たら、平次も恐らく手の下しやうが無かつたことでせう。
銭形平次捕物控:274 贋金
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その歌は不撓の氣力を題とせんといひき。雛等は巣立せり。一隻は
翅
(
はね
)
を近き巖の頂に
斂
(
をさ
)
めて、晴れたる空の日を
凝矚
(
ぎようしよく
)
すること、其光のあらん限を吸ひ取らんと欲する如くなりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
満枝は
忽
(
たちま
)
ち声を
斂
(
をさ
)
めて、物思はしげに
差俯
(
さしうつむ
)
き、莨盆の
縁
(
ふち
)
をば
弄
(
もてあそ
)
べるやうに
煙管
(
きせる
)
もて
刻
(
きざみ
)
を打ちてゐたり。折しも電燈の光の
遽
(
にはか
)
に
晦
(
くら
)
むに驚きて顔を
挙
(
あぐ
)
れば、又
旧
(
もと
)
の如く
一間
(
ひとま
)
は
明
(
あかる
)
うなりぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
それで不斷の肝癪は全く迹を
斂
(
をさ
)
めて、何事をも勘辨するやうになつてゐた。
ぢいさんばあさん
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
鳥の翼は忽ち
斂
(
をさ
)
まり、忽ち放たれ、魚の背は浮ぶかと見れば又沈みつ。數分時の後、雙翼靜に水を蔽ひて、鳥は憩ふが如く見えしが、俄にはたゝく勢に、偏翼
摧
(
くだ
)
け折るゝ聲、岸のほとりに聞えぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
黒雲空を蔽ひて、海面には暗緑なる大波を起し、潮水倒立して一條の巨柱を成せり。
須臾
(
しゆゆ
)
にして雲
斂
(
をさ
)
まり月清く、海面
復
(
また
)
た平かになりぬ。されど小舟は見えざりき。彼漁父の子も亦あらずなりぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
斂
漢検1級
部首:⽁
17画
“斂”を含む語句
苛斂誅求
収斂
苛斂
収斂性
収斂剤
収斂味
収斂級数
斂抑
斂縮
税斂
聚斂