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摩違
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すれちが
ふりがな文庫
“
摩違
(
すれちが
)” の例文
不取敢
(
とりあえず
)
、相川は椅子を離れた。高く薄暗い灰色の壁に添うて、用事ありげな人々と
摩違
(
すれちが
)
いながら、長い階段を下りて行った。
並木
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
すぐ家に入ろうとしたが、まだ当人が帰っておらぬのに上っても為方が無いと思って、その前を
真直
(
まっすぐ
)
に通り抜けた。女と
摩違
(
すれちが
)
う
度
(
たび
)
に、芳子ではないかと顔を覗きつつ歩いた。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
摩違
(
すれちが
)
ひざまに沈んだ目で車を見上げて過ぎた。憤を歯から出さぬと云つた意気込が
小児
(
こども
)
ながらその顔に見えた。湯村は後から振返つたが、
母衣
(
ほろ
)
が
覆
(
かぶ
)
さつてゐるので無論見えぬ。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
旅行用の枕を大負けに負けて売つてるものの
隣
(
とな
)
りに、不思議に
中
(
あた
)
る
人相見
(
にんさうみ
)
の洋服の男がゐて、その周囲を取巻いて、人が黒山のやうにたかつて
居
(
ゐ
)
る。をり/\
摩違
(
すれちが
)
ふ娘の顔は白かつた。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
摩
常用漢字
中学
部首:⼿
15画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“摩”で始まる語句
摩
摩擦
摩利支天
摩耶
摩訶
摩訶不思議
摩尼
摩耶夫人
摩西
摩利