“すれちが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
擦違42.9%
摺違42.9%
摩違11.4%
摺交2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その子供が先日こなひだ学校で貰つた賞品を抱へて、いつものやうに大学の構内を通りかゝつた。すると、擦違すれちがつた大学生の一人が
縁日えんにちの夜、摺違すれちがひに若き女のお尻をつねつたりなんぞしてからかふ者あり。これからかふにして何もその女を姦せんと欲するがために非ず。
猥褻独問答 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
すぐ家に入ろうとしたが、まだ当人が帰っておらぬのに上っても為方が無いと思って、その前を真直まっすぐに通り抜けた。女と摩違すれちがたびに、芳子ではないかと顔を覗きつつ歩いた。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
摺交すれちがう舟の唄または岸の上なる見世物小屋の騒ぎにも打消されるほどなしずかな声で、蜀山人が随筆『奴師労之』の終りに
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)