捩込ねじこ)” の例文
「ええ……左様さようだ……貴方がたの父親さんは、こう大きなふところをして、一ぱい書籍ほん捩込ねじこんでは歩かっせる人で……」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
長州の下ノ関ではただ和蘭オランダ船を撃つばかりでなく、そののち亜米利加アメリカの軍艦にも発砲すれば、英吉利イギリスの軍艦にも発砲するとうようなけで、到頭とうとうその尻と云うものは英仏蘭米四ヶ国から幕府に捩込ねじこんで
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「ナニ、構いませんから、新聞に包んで私の懐中ふところ捩込ねじこんで下さい」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
当屋敷は由緒ある拝領屋敷なるゆえ、主人島原藩主より御払下を願う、此方こっち御譲渡ごじょうとし下されいと捩込ねじこんで来たから、私は一切いっさい知らず、この地所のむかしがたれのものでありしやれさえ心得て居ない
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)