挽割ひきわり)” の例文
人のすむあたりの雪は自然しぜんにきゆるをまたずして家毎いへごとに雪を取捨とりすつるに、あるひは雪を籠にいれてすつるもあり、あるひはのこぎりにて雪を挽割ひきわりてすてもし
……それも、水に浸して挽割ひきわりにし、ぬかと混ぜて練餌ねりえさにしてやるのでなければ、てんから受けつけんのでござります
キャラコさん:10 馬と老人 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
第五 オートミルの粥 西洋には我邦わがくにの粥に似た食物が沢山あります。先ずオートミルといって燕麦からすむぎ挽割ひきわりにしたようなものが鑵入かんいり袋入ふくろいりとになって食品屋に来ております。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
毎日托鉢をして歩いて此の村へまいり、慈悲ある人のお世話で此の地蔵堂へ入り、堂守を致し、麦や挽割ひきわりを戴いて漸々よう/\此処に斯うやって居り毎晩々々地蔵様に向い、若い時分の懺悔を致し
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
人のすむあたりの雪は自然しぜんにきゆるをまたずして家毎いへごとに雪を取捨とりすつるに、あるひは雪を籠にいれてすつるもあり、あるひはのこぎりにて雪を挽割ひきわりてすてもし
これは亜米利加風あめりかふう朝食あさめしで、オートミルとは西洋の燕麦からすむぎ挽割ひきわりにしたようなもの。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
あるいは百姓家で挽割ひきわりぬすみ、米其のほかの食物を運んで隠れて居ります、さ、これでは成らぬと槍鉄砲を持って向った所が穴の中がう成ってゝ鉄砲だまが通らぬから、何様どんな事をしてもいかぬ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)