トップ
>
持直
>
もちなお
ふりがな文庫
“
持直
(
もちなお
)” の例文
負傷者は容易に死なず、医師の説に依れば幾分か
持直
(
もちなお
)
した気味だと云う。巡査は
拠
(
よんどこ
)
ろなく手を
束
(
つか
)
ねて、
其
(
そ
)
の快癒に向うのを待つ
中
(
うち
)
に、四五日は
徒爾
(
いたずら
)
に過ぎた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
雨脚は濁らぬが古ぼけた形で一濡れになって
顕
(
あら
)
われたのが、——道巾は狭い、身近な女二人に擦違おうとして、ぎょッとしたように
退
(
すさ
)
ると立直って提灯を
持直
(
もちなお
)
した。
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さて春見丈助は清水助右衞門を
打殺
(
うちころ
)
しまして、三千円の金を奪い取りましたゆえ、身代限りに成ろうとする所を
持直
(
もちなお
)
しまして、する事為す事皆当って、
忽
(
たちま
)
ち人に知られまする程の
富豪
(
ものもち
)
になりました。
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あどけない
状
(
さま
)
で笑いながら、
持直
(
もちなお
)
してぱらぱらと男の帯のあたりへ開く。手帳の
枚頁
(
ページ
)
は、この人の手にあたかも蝶の
翼
(
つばさ
)
を重ねたようであったが、鉛筆で
描
(
か
)
いたのは……
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
持
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“持”で始まる語句
持
持出
持前
持余
持主
持上
持合
持来
持囃
持病