ぬぐい)” の例文
時に五助は反故紙ほごがみしごいてすました剃刀かみそりぬぐいをかけたが、持直しててのひらへ。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が海をいだいた出崎の隅だけ朗かな青空……でも、何だか、もう一ぬぐぬぐいを掛けたいように底が澄まず、ちょうど海のはてと思う処に、あるかなし墨を引いたくもりわたって、驚破すわと云うとずんずん押出して
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)