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抜殻
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ぬけがら
ふりがな文庫
“
抜殻
(
ぬけがら
)” の例文
この記憶が消えてしまって、ただ漫然と魂の
抜殻
(
ぬけがら
)
のように生きている未来を想像すると、それが苦痛で苦痛で恐ろしくってたまらないのです
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
だけど、そんな知識を
振翳
(
ふりかざ
)
したって何になるでしょう。そんな学問はただの装飾です。いくら
紅
(
くれない
)
の
綾
(
あや
)
の
単襲
(
ひとえがさね
)
をきらびやかに着込んだって、
魂
(
たましい
)
の無い人間は
空蝉
(
うつせみ
)
の
抜殻
(
ぬけがら
)
です。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
娼「花里さん来たよ、早く側へ往っておあげよ、そんなにシラを
切
(
きら
)
なくッてもいゝわ、モウ気は部屋へ行ってるんだよ、呆れたもんだねえ、花里さんの
抜殻
(
ぬけがら
)
さんや、オイ/\」
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その
後
(
ご
)
彼らの社会に占め得た地位と、彼らとは背中合せに進んで行く僕の性格が、二重に実行の便宜を奪って、ただ
惚
(
ぼ
)
けかかった
空
(
むな
)
しい義理の
抜殻
(
ぬけがら
)
を
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
妾
(
あたし
)
のような
魂
(
たましい
)
の
抜殻
(
ぬけがら
)
はさぞ兄さんには御気に入らないでしょう。しかし私はこれで満足です。これでたくさんです。兄さんについて今まで何の不足を誰にも云った事はないつもりです。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
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妾ゃ本当に
腑抜
(
ふぬけ
)
なのよ。ことに近頃は
魂
(
たましい
)
の
抜殻
(
ぬけがら
)
になっちまったんだから
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
殻
常用漢字
中学
部首:⽎
11画
“抜”で始まる語句
抜
抜刀
抜擢
抜身
抜足
抜萃
抜目
抜出
抜衣紋
抜手