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折烏帽子
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おりえぼし
ふりがな文庫
“
折烏帽子
(
おりえぼし
)” の例文
上着は紺色の
闕腋
(
けってき
)
で、頭には
折烏帽子
(
おりえぼし
)
を
被
(
かぶ
)
り、下には
水浅葱
(
みずあさぎ
)
色の段袋を
穿
(
は
)
くという、これはすべて岡倉覚三先生の趣味から来たものであったが
美術学校時代
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
そこには
藍摺
(
あいずり
)
の
直垂
(
ひたたれ
)
に、
折烏帽子
(
おりえぼし
)
の、色の黒いやせた男が、じっと立っているのであった。その人こそ、奥方が夢にも忘れたことのない重衡であった。
現代語訳 平家物語:12 第十二巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
大きな
折烏帽子
(
おりえぼし
)
が、妙に小さく見えるほど、頭も顔も大の悪僧の、鼻が
扁
(
ひらた
)
く、口が、例の
喰
(
くい
)
しばった
可恐
(
おそろ
)
しい、への字形でなく、唇を下から上へ、への字を反対に
掬
(
しゃく
)
って
七宝の柱
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一塊は恐ろしく
尖
(
とが
)
っている、そうして
四辺
(
あたり
)
に山もないように、この全体が
折烏帽子
(
おりえぼし
)
形に切ッ立って、壁下からは低い支脈が、東の谷の方へと走っている、
能呂
(
のろ
)
川があの下から出るのだと
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
狩衣
(
かりぎぬ
)
、
差貫
(
さしぬき
)
ようのもの、
白丁
(
はくちょう
)
にくくり
袴
(
ばかま
)
、或いは
半素袍
(
はんすおう
)
角頭巾
(
かくずきん
)
、
折烏帽子
(
おりえぼし
)
に
中啓
(
ちゅうけい
)
、さながら能と
神楽
(
かぐら
)
の衣裳屋が引越しをはじめたようにゆるぎ出すと、笛と大拍子大太鼓がカンラカンラ
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
それまでの
闕腋
(
けってき
)
と
折烏帽子
(
おりえぼし
)
を止めにして普通の
金釦
(
きんボタン
)
にしてしまった。初めに闕腋を恥かしがったのが、今度はこんな金釦になってつまらないという気がしてならなかった。
美術学校時代
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
折
常用漢字
小4
部首:⼿
7画
烏
漢検準1級
部首:⽕
10画
帽
常用漢字
中学
部首:⼱
12画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画