ばらい)” の例文
旧字:
ちなみにいう。好景気の時は、山で職人ばらいが一本十七銭まで上った由、丁度今の倍額である。それはいうまでもなく大正七、八年の頃である。
野州の石屋根 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
「お駒さん、それは無理だ、相沢さんは、お前を捨てる積りもなく、厄介ばらいをする積りでこしらえた細工でも無い——」
黄金を浴びる女 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
麻布本村町あざぶほんむらちょう曹渓寺そうけいじに葬られた。弘庵は安政六年十月江戸ばらいの刑を受けてからその号を天山と改めていた。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
藤森弘庵が江戸ばらいとなり、大沼又三郎が五十日の押込おしこめを申渡された。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)