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払子
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ほつす
ふりがな文庫
“
払子
(
ほつす
)” の例文
旧字:
拂子
「成程な……」と客人は一寸考へるやうな眼色を見せたが、暫くすると、
徐々
(
そろ/\
)
荷物を
解
(
ほど
)
いて、なかから立派な
払子
(
ほつす
)
を取り出した。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と、
例
(
いつも
)
の和尚様が
払子
(
ほつす
)
を持つて出て来て、綺麗なお姫様の前へ行つて
叩頭
(
おじぎ
)
をしたと思ふと、自分の方へ歩いて来た。高い足駄を穿いてゐる。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
老僧はへちまをかいてくれた座敷に据ゑてある
曲彔
(
きよくろく
)
のうへに金襴の袈裟をかけ、
払子
(
ほつす
)
をもつて、昔ながらの石仏のやうに寂然と
扶坐
(
ふざ
)
してゐる。私はそのまへへいつて昔のとほり頭をさげて焼香した。
銀の匙
(新字旧仮名)
/
中勘助
(著)
冠毛
(
かむりげ
)
の
払子
(
ほつす
)
曳く白
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
黄檗
(
わうばく
)
の
隠元
(
いんげん
)
が日本へやつて来た折、第一に
払子
(
ほつす
)
を受けたのは、この独照だつたといふからには、
満更
(
まんざら
)
の男では無かつたらしい。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
そして今迄忘れてゐた髯を握つて
払子
(
ほつす
)
のやうに
揮
(
ふ
)
つてみたが、もう間に合はなかつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“払子”の意味
《名詞》
僧が持つ法具の一つ。長い獣類の体毛を束ね、柄をつけたもの。元々は小さな虫を払う道具であったが、仏教に取り入れられ煩悩などを払う法具された。麈尾。
(出典:Wiktionary)
“払子”の解説
払子(ほっす)は、仏教の僧侶や道教の道士が携行した埃や蚊蠅(ぶんよう)を払うための道具。後世になり中国の禅宗で本来の用法を離れて説法の際に用いる法具となった。麈尾(しゅび)、白払(びゃくほつ)ともいう。
(出典:Wikipedia)
払
常用漢字
中学
部首:⼿
5画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“払”で始まる語句
払
払暁
払底
払拭
払下
払塵
払退
払物
払方
払階