打菓子うちがし)” の例文
それは主家の紋のついている紅白の打菓子うちがしであった。城中で待たされている間に、特に、下された菓子だった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あのたいそうあまい、しろこな……砂糖さとうとやらもうすものは、もちろん私達わたくしたち時代じだいにはなかったもので、そのころのお菓子かしというのは、おもこめこなかためた打菓子うちがしでございました。
母から吩咐いいつかって来た包みを解き、中から重箱に入れた麦の打菓子うちがしと、関の観音の守護袋まもりぶくろとを添えて
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)