手落てお)” の例文
番人ばんにんは、またと、そんなような手落ておちがあっては、自分じぶん生活せいかつ関係かんけいすると、不安ふあんかんじましたから、日夜にちやおこたりなく、このおとこ注意ちゅういしたのであります。
おけらになった話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いや、それはわしの手落ておちじゃった。おまえの耳ばかりへは、経文きょうもんを書くのをわすれたのじゃ。これはあいすまぬ。が、できたことはしかたがない。このうえは、早くきずをなおすことじゃ。
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
「このみなとのものがっていて、だまっていたということがわかれば、こちらの手落ておちになるのだから、どうしてもこのままにしておくことができない。」
カラカラ鳴る海 (新字新仮名) / 小川未明(著)
つなから、つなびうつり、たかいはしごのうえでもんどりをち、ていて、ひやひやすることをも手落ておちなく、やってせましたから、その評判ひょうばんというものは、たいへんなものでありました。
二人の軽業師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「こちらの手落ておちなんですから、かまいませんよ。」といいました。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)