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所思
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おもわく
ふりがな文庫
“
所思
(
おもわく
)” の例文
その翌日あの大地震があったのだが、
纏
(
まと
)
めていった
姪
(
めい
)
の縁談が、双方
所思
(
おもわく
)
ちがいでごたごたしていて、その中へ入る日になると
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
親方様の手前お吉様の
所思
(
おもわく
)
をもよくとっくりと考えて見て下され、妾はもはやこれから先どの顔さげてあつかましくお吉様のお眼にかかることのなるものぞ、親方様はお胸の広うて
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
所思
(
おもわく
)
の張合いを抜かされたるが、乙女心の気に入らず、初めよりして構いつけられぬが、なお気に入らず進み寄りて、父様、それは
真実
(
ほんとう
)
なの、え、父様、あれさア、身に
染
(
し
)
みて聞いて下さいよう。
書記官
(新字新仮名)
/
川上眉山
(著)
「ろくな酒も飲まねえ癖に文句ばっかり言ってやがる。」と
独言
(
ひとりごと
)
を言って、新吉は
旧
(
もと
)
の座へ帰って来た。得意先の
所思
(
おもわく
)
を気にする様子が不安そうな目の色に見えた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
お作には、ここを切り詰めて、ここをどうしようという
所思
(
おもわく
)
もないが、その代り
鐚
(
びた
)
一文自分の意志で使おうという気も起らぬ。ここへ来てから新吉の勝手元は少しずつ豊かになって来た。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
師匠も銀子の口車に乗り、やがて大弓場を処分して、藤本へ入って来たのだったが、入れてみると、ちぐはぐの親父と、銀子の
所思
(
おもわく
)
どおりに行かず、師匠の立場も
香
(
かんば
)
しいものではなかった。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
その話が決まるまでには、お庄も
媒介人
(
なこうど
)
から事をわけていろいろに言って聴かされた。火災保険の
重立
(
おもだ
)
ちの役員であった
媒介人
(
なこうど
)
の中村の言うことには、お袋などの
所思
(
おもわく
)
とはまた違ったところもあった。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
“所思”の意味
《名詞》
思うところ。思い。考え。
(出典:Wiktionary)
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
思
常用漢字
小2
部首:⼼
9画
“所”で始まる語句
所謂
所以
所
所詮
所為
所作
所業
所在
所々
所有