たはぶれ)” の例文
新字:
初めは詞もてさま/″\に誘ひたれどそのしるしなかりき。次にはたはぶれのやうにもてなして、掻き抱きたれど、女はいち早くけたり。
我等はほかの路を歩みて汝等より少しく先に來れるのみ、その路のいとあらく且つかたきにくらぶれば今よりこゝを登らんは唯たはぶれの如くなるべし。 六四—六六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「モルラ」といふたはぶれせんと集ひたりし男ども、道に遊び居たりし童等は、早くこれを見付けて、見よ人々、猶太のぢゞこそ來ぬれと叫びぬ。
子よ、汝いま知りぬらん、命運に委ねられ、人みなのみだれの本なる世の富貴のただ苟且かりそめたはぶれを 六一—六三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
されど彼がたはぶれは人をそこなふには至らざりしが、獨りハツバス・ダアダアに對しての振舞は、やゝ中傷の嫌ありとおもはれぬ。