或種あるしゆ)” の例文
本來ほんらいならせきで、工學士こうがくしはなした或種あるしゆ講述かうじゆつを、こゝに筆記ひつきでもしたはうが、まるゝ方々かた/″\利益りえきなのであらうけれども、それは殊更ことさら御海容ごかいようねがふとしてく。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自分の心がすこしも要求してゐない幸福を頭から無理にひはせまい。長吉ちやうきち偶然ぐうぜんにも母親のやうな正しい身の上の女と小梅こうめのをばさんのやうな或種あるしゆの経歴ある女との心理を比較した。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)