成代なりかわ)” の例文
外「これ/\何だ、何を馬鹿を申す、少々逆上のぼせる様子、只今御酒を戴きましたので、惣衞かれ成代なりかわってお詫をいたします、富彌儀ひど逆上ぎゃくじょうをしてる様子で」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此度の件に就ては色々御心尽しをかたじけのうし、何と御礼申してよきやら、御礼の申上げようも無之これなき次第、主は必ず小生に成代なりかわり、御先生の御心尽しの万分の一たりとも
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
あなた様に成代なりかわって家をおつぎになる、父上のおめがねにかなった新しい御養子というお方は、いったいどのようなお方でございましたか——せめてそのお名前くらいは
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
恒兄にたれたのが腹が立つなら、私が成代なりかわって謝るからね、何だね、子供の時から一つとこで育った心安だてが過ぎるからの事だよ、堪忍おしよ、お父さんもお年がお年だから
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
どうか旦那食えないから助けて下さいと云っておれの処へ来れば米の一俵位は恵んでやる、しかるを五十両強請ゆすろうなどとは虫よりも悪い奴である、われの親に成代なりかわって意見をするから左様心得ろ
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)