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懵
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ぼう
ふりがな文庫
“
懵
(
ぼう
)” の例文
鳴きながら、伝うて飛ぶのを、
懵
(
ぼう
)
として仰ぎながら、導かれるようにふらふらと出ると、声の止む時、壇階子の横を廊下に出ていた。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
指環は
緑紅
(
りょくこう
)
の結晶したる玉の如き
虹
(
にじ
)
である。
眩
(
まぶ
)
しかつたらう。坊主は
開
(
ひら
)
いた目も閉ぢて、
懵
(
ぼう
)
とした
顔色
(
がんしょく
)
で、しつきりもなしに、だら/\と
涎
(
よだれ
)
を垂らす。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
指環は緑紅の結晶したる玉のごとき
虹
(
にじ
)
である。
眩
(
まぶ
)
しかったろう。坊主は開いた目も閉じて、
懵
(
ぼう
)
とした
顔色
(
がんしょく
)
で、しっきりもなしに、だらだらと
涎
(
よだれ
)
を垂らす。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夫人はふいと
衾
(
ふすま
)
を出て、胸を
圧
(
おさ
)
えて、
熟
(
じっ
)
と見据えた目に、閨の内を
眗
(
みまわ
)
して、
懵
(
ぼう
)
としたようで、まだ覚めやらぬ夢に、菫咲く春の野を
徜徉
(
さまよ
)
うごとく、
裳
(
もすそ
)
も畳に
漾
(
ただよ
)
ったが、ややあって
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
見える女の姿に、心は
暗
(
やみ
)
の目は
懵
(
ぼう
)
として白い雪、
睫毛
(
まつげ
)
に解けるか
雫
(
しずく
)
が落ちた。
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「お嬢さん……」とまだ
懵
(
ぼう
)
としている。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
園
(
その
)
は
心
(
こゝろ
)
も
気
(
き
)
も
懵
(
ぼう
)
と
成
(
な
)
つた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
懵
部首:⼼
18画
“懵”を含む語句
懵々
懵乎
懵然
懵学無識