おもひはか)” の例文
彼はただに棄てざる恋を棄てにし悔に泣くのみならで、寄辺よるべあらぬ貫一が身の安否をおもひはかりてあたはざりしなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その不見識とやらをきらふよりは、別に嫌ふべく、おそるべく、いましむべき事あらずや、と母はひそかおもひはかれるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
お峯は直道がことばかどあらんことをおもひはかりて、さり気無く自ら代りて答へつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)