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愈
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まし
ふりがな文庫
“
愈
(
まし
)” の例文
大学の学生ともあらうものが、この位の事が解らないやうでは、いつそ首でも
絞
(
くゝ
)
つた方が
愈
(
まし
)
だと思つたらしかつた。学者はそつと溜息をついた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
直
(
ぢき
)
に
迯
(
に
)
げて来さへすりや、切れると云ふんぢやなし、
少
(
すこし
)
の
間
(
ま
)
不好
(
いや
)
な夢を見たと思へば、それでも死ぬよりは
愈
(
まし
)
だらう、と私はさう申しますと、狭山さんは、それは
詐取
(
かたり
)
だ……
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
拙
(
まづ
)
い洒落だが、それでも納得出来れば無いよりは
愈
(
まし
)
だ。丁度田舎者の
腹痛
(
はらいた
)
が
買薬
(
かひぐすり
)
で間に合ふやうなものだから。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「私はあんな奴に自由に為れるのはさて置いて、これまでの縁を切るくらゐなら死んだ方が
愈
(
まし
)
だと、
初中終
(
しよつちゆう
)
言つてをりますんですから、あんな奴に身を
委
(
まか
)
せるの、
不好
(
いや
)
は知れてゐます」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
乞食物貰ひも
五月蠅
(
うるさ
)
くない事もないが、それでも詩人墨客よりはまだ
愈
(
まし
)
な場合が多かつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
猶々
(
なほなほ
)
此のやうの
苦
(
くるし
)
き思を
致候
(
いたしさふらふ
)
て、惜むに足らぬ命の早く
形付
(
かたづ
)
き
不申
(
まをさざ
)
るやうにも候はば、いつそ自害致候てなりと、潔く相果て候が、
逈
(
はるか
)
に
愈
(
まし
)
と
存付
(
ぞんじつ
)
き
候
(
さふら
)
へば、万一の場合には、
然
(
さ
)
やうの事にも
可致
(
いたすべく
)
と
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
愈
漢検準1級
部首:⼼
13画
“愈”を含む語句
愈々
愈〻
腹愈
韓愈
愈太刀
愈益
愈氏
愈末期
愈更
愈曲園
愈愚
愈愈
愈御酒
偖愈
愈以
愈〻道
愈〻甚
愈〻新
愈々益々
半愈
...