惡漢しれもの)” の例文
新字:悪漢
見定みさだめざりしは殘念ざんねんなれども江戸の中にさへ居らば尋ぬるにも便たよりよしさりながら彼奴かやつ惡漢しれものなれば其方とおもて
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
學び得て覺えある惡漢しれものなれ共不意ふいと云多勢たぜいにて押伏おしふせられし事故汚面々々をめ/\召捕めしとられけり斯て又友次郎は其朝馬喰町の旅宿をあけ寅刻なゝつに立出て板橋の方へいたり吾助を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うけて見よと眞向まつかう振翳ふりかざして切てかゝる此時吾助は身に寸鐵すんてつおびざれども惡漢しれものなればすこしも恐れずそばに落たる松の枯枝かれえだおつ取て右にうけひだりに流ししばし戰ひ居たりしが吾助は元來もとより劔術けんじゆつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)