御階みはし)” の例文
まさしく九重ここのえ御階みはしに立ち匂い、彼の臣子一片の忠誠は、はしなくもこのありがたいのりに浴して、千載せんざい、国土とともにあるものとなった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
合戦のいきおいがまた盛返もりかえしたとの注進もうつろ心に聞きながし、わたくしは薙刀なぎなたつえに北の御階みはしにどうと腰をえたなり、夕刻まではそのまま動けずにおりました。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
合戦のいきおいがまた盛返もりかえしたとの注進もうつろ心に聞きながし、わたくしは薙刀なぎなたつえに北の御階みはしにどうと腰をゑたなり、夕刻まではそのまま動けずにをりました。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
御階みはしの下から、わらわらと、十二人の朝臣あそんたちが、信長のほうへ駈けて来て
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戦わん、戦わん、この土にうけた生命いのちのあらん限りはと、戦うことの尊さ、戦うことの大なる意義、それらのことどもも、同時に、肝に銘じ、心魂しんこんに徹し、わが生涯は御階みはしの一門を守りて捨てん。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)