-
トップ
>
-
御越
>
-
おこし
幸ひ小野田が後家の身の上を
頼ければ君太夫も大坂者ゆゑ一しほ思ひ
遣り夫は
嘸御難儀なるべし
片田舍なれども當分
御凌ぎに淺草今戸の町へ
御越あれとて荷物を
「
折角の
御越やさかい、
山中捜しましたが
唯一
本ほか
見附りまへなんので、
甚い
鈍な
事とす」
「貴殿に対して遺恨あり、武道の
習にて
果合致度、明朝七ツ時、
赤羽橋辻まで
御越あり度」
頼ける故七右衞門は委細
呑込然る上は
佐十郎樣郷右衞門樣とても
此方に
在れては宜しからず御兄弟樣の御供して手前の方へ
御越成るべしとて
伴建部夫婦の者も
倶に主從都合六人を