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御胸
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おんむね
ふりがな文庫
“
御胸
(
おんむね
)” の例文
やがて夫人が、
一度
(
ひとたび
)
、幻に
未生
(
みしょう
)
のうない子を、病中のいためる
御胸
(
おんむね
)
に、
抱
(
いだ
)
きしめたまう姿は、見る目にも痛ましい。
夫人利生記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
回天の秘策を
御胸
(
おんむね
)
に持たれ、
正成
(
まさしげ
)
のこもる赤坂城へ、数日前にお入りあそばされたのであった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
御胸
(
おんむね
)
に春の
塵
(
ちり
)
とや申すべき
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
彼
(
か
)
の巨象と、幾頭の獅子と、この蜈蚣と、この群集とが
遂
(
つい
)
に皆式場に会したることをおん
含
(
ふくみ
)
の上、静にお考へあひなり候はば、いかなる
御感
(
おんかん
)
じか
御胸
(
おんむね
)
に浮び候や。
凱旋祭
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
熱あるものは、
楊柳
(
ようりゅう
)
の露の
滴
(
したたり
)
を吸うであろう。恋するものは、
優柔
(
しなやか
)
な
御手
(
みて
)
に
縋
(
すが
)
りもしよう。
御胸
(
おんむね
)
にも
抱
(
いだ
)
かれよう。はた迷える人は、緑の
甍
(
いらか
)
、
朱
(
あけ
)
の
玉垣
(
たまがき
)
、金銀の柱、
朱欄干
(
しゅらんかん
)
、
瑪瑙
(
めのう
)
の
階
(
きざはし
)
、
花唐戸
(
はなからど
)
。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
胸
常用漢字
小6
部首:⾁
10画
“御胸”で始まる語句
御胸元