“御后”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おきさき33.3%
おんきさい33.3%
おんきさき33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よくものの草紙などに、震旦しんたんから天狗てんぐが渡ったと書いてありますのは、丁度あの染殿そめどの御后おきさきに鬼がいたなどと申します通り、この沙門の事をたとえて云ったのでございます。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
やあ、緑青色の夥間なかまじよ、染殿そめどの御后おんきさい垣間かいま見た、天狗てんぐが通力を失って、羽の折れたとびとなって都大路にふたふたと羽搏はうったごとく……あわただしいげ方して、通用門から、どたりと廻る。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「陛下。なぜ臣のいさめを用いて、禍いをおのがれ遊ばさぬか。御后おんきさきのことのみか、こうしていれば、刻々、禍いは御身にかかって参りますぞ」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)