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彼人
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かのひと
ふりがな文庫
“
彼人
(
かのひと
)” の例文
彼人
(
かのひと
)
御安きことなり、早速下田なる母の元に申し
遣
(
つか
)
わすべし、
最早
(
もはや
)
旅人宿も廃業し父も早く死したれは、果して存在しおるや否や受合い申さずと語られ候。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
さては
客来
(
きやくらい
)
と言ひしも
詐
(
いつはり
)
にて、
或
(
あるひ
)
は内縁の妻と定れる身の、吾を
咎
(
とが
)
めて邪魔立せんとか、
但
(
ただし
)
は
彼人
(
かのひと
)
のこれ見よとてここに
引出
(
ひきいだ
)
せしかと、今更に
差
(
たが
)
はざりし父が
言
(
ことば
)
を思ひて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
どうかと
一言
(
ひとこと
)
森成さんに余の様子を聞いていた
彼人
(
かのひと
)
の様子を思い出した。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ただ
箒
(
ほうき
)
を握りて立ち寄れば
彼人
(
かのひと
)
は邪魔にならぬよう傍に身を
側
(
そば
)
め申し候位にて、さらに異状も認め申さず候。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
何処
(
いづく
)
にか潜めゐる
彼人
(
かのひと
)
の吾が還るを待ちて
忽
(
たちま
)
ち出で来て、この者と手を
把
(
と
)
り、
面
(
おもて
)
を並べて、
可哀
(
あはれ
)
なる吾をば笑ひ
罵
(
ののし
)
りもやせんと想へば、
得堪
(
えた
)
へず
口惜
(
くちをし
)
くて、
如何
(
いか
)
にせば
可
(
よ
)
きと
心苦
(
こころくるし
)
く
遅
(
ためら
)
ひゐたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
最早当時の名主も死し自分父も死したれば、下田にて
彼人
(
かのひと
)
の事を知るもの一人もなかるべしとの言葉にて、小生も下田港へ行くことはその
儘
(
まま
)
見合わせ申し候。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
彼
常用漢字
中学
部首:⼻
8画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“彼人”で始まる語句
彼人者