度々どど)” の例文
そんなことよりも、それなれば貴公、薩州あたりの者と度々どど往復されるのは何の為だ? ハハ、これも大義のためか。大義が泣くぞ。
天狗外伝 斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
その鎧は御先祖さまが慶長元和度々どどの戦場に敵の血をそそいだ名誉のお形見で、おいえに取っては何物にも替え難い宝でござる。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
寡黙な間喜兵衛でさえ、口こそきかないが、白髪しらが頭をうなずかせて、一同の意見に賛同の意を表した事は、度々どどある。
或日の大石内蔵助 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
かわうその内臓は人間とよく似ていると申し、過ぐる頃、山脇東洋などは度々どど解剖の資料にいたしたよしでござった。肝臓、腎臓が似ているなら、ふぐりの構造も同様であろうと思われる。手始めに獺を
玉取物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
その人が委員長を命ぜられて、その副長には松本寿太夫まつもとじゅだいふと云う人が命ぜられたと云うことは、その前年の冬にまった。れから私もモウ一度行て見たいものだとおもって、小野の家に度々どど行て頼んだ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「あんたが度々どどのつまりに、どう出なさるかを待つてゐたのよ。」
神のない子 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
そんなことよりも、それなれば貴公、薩州あたりの者と度々どど往復されるのは、何のためだ? ハハ、これも大義のためか。大義が泣くぞ。
斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)