“帰掛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かえりがけ80.0%
かえりが20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その健三には昼食ちゅうじきを節約したあわれな経験さえあった。ある時の彼は表へ出た帰掛かえりがけに途中で買ったサンドウィッチを食いながら、広い公園の中を目的めあてもなく歩いた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
骨身にこたえる寒さに磯は大急ぎで新開の通へ出て、七八丁もゆくと金次という仲間が居る、其家そこたずねて、十時過まで金次と将棋を指して遊んだが帰掛かえりがけに一寸一円貸せと頼んだ。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
三年も前から同じ師匠を木挽町こびきちょう待合半輪まちあいはんりんというへ招き会社の帰掛かえりが稽古けいこに熱心している由を知ってたがいにこれは奇妙と手をって笑った。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)