岸岱がんたい)” の例文
その時はめでたいからと云うので、客間のとこには必ず虎の双幅そうふくけた。これは岸駒がんくじゃない岸岱がんたいだと父が宗助に云って聞かせた事があるのを、宗助はいまだに記憶していた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
其時そのとき目出度めでたいからとふので、客間きやくまとこにはかならとら双幅さうふくけた。これ岸駒がんくぢやない岸岱がんたいだとちゝ宗助そうすけつてかせたことがあるのを、宗助そうすけはいまだに記憶きおくしてゐた。このとらにはすみいてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)