“岸々”の読み方と例文
読み方割合
がんがん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一木一草なき岸々がんがんたる焼け山や焼け河原を越え、ようやく峰また峰をめぐって、密林地帯に入ると、王平が迎えにきて、直ちに、孔明の車を四泉のほとりへ案内した。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
でも、まだ後ろを振顧ふりかえれば、八王子、小仏村、小原、駒木根あたりの灯は近く見えて、越えようとするこれから先の山容は、岸々がんがんとした難所切所せっしょを目の前に見せている。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
洞窟は、立って自由に出這入ではいりでき、ふところも広く、奥行は数十歩にして尽きるが、岸々がんがんたる大岩の袖で囲まれており、なるほど、瞑想するには、ふさわしい場所である。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)