トップ
>
岸々
>
がんがん
ふりがな文庫
“
岸々
(
がんがん
)” の例文
一木一草なき
岸々
(
がんがん
)
たる焼け山や焼け河原を越え、ようやく峰また峰をめぐって、密林地帯に入ると、王平が迎えにきて、直ちに、孔明の車を四泉の
畔
(
ほとり
)
へ案内した。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
でも、まだ後ろを
振顧
(
ふりかえ
)
れば、八王子、小仏村、小原、駒木根あたりの灯は近く見えて、越えようとするこれから先の山容は、
岸々
(
がんがん
)
とした難所
切所
(
せっしょ
)
を目の前に見せている。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
洞窟は、立って自由に
出這入
(
ではい
)
りでき、ふところも広く、奥行は数十歩にして尽きるが、
岸々
(
がんがん
)
たる大岩の袖で囲まれており、なるほど、瞑想するには、ふさわしい場所である。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あたかも辺りにある
岸々
(
がんがん
)
たる岩のごとく、金吾を青二才あつかいに
睥睨
(
へいげい
)
している
口吻
(
こうふん
)
です。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その間は西方の沢が
裾
(
すそ
)
をひいて、まるで
漆壺
(
うるしつぼ
)
のような闇の盆地を抱いている。
淙々
(
そうそう
)
として白きは水、
岸々
(
がんがん
)
として高きは岩、関羽や関平の駒は幾たびも石ころや
蔓草
(
つるくさ
)
につまずきかけた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
夏侯惇
(
かこうじゅん
)
、
曹洪
(
そうこう
)
の二陣がひかえ、交通守護軍、監戦使には、
許褚
(
きょちょ
)
、
張遼
(
ちょうりょう
)
などの
宗徒
(
むねと
)
の
輩
(
ともがら
)
が、さながら
岸々
(
がんがん
)
の岩を重ねて大山をなすがごとく、水上から高地へかけて、固めに固めていた。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「おういっ」
岸々
(
がんがん
)
と肩をいからしている声だった。すると、
木魂
(
こだま
)
のように
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
岸
常用漢字
小3
部首:⼭
8画
々
3画
“岸”で始まる語句
岸
岸辺
岸破
岸邊
岸壁
岸駒
岸和田
岸田俊子
岸柳
岸區