山影さんえい)” の例文
天気のよい時白帆しらほ浮雲うきぐもと共に望み得られる安房上総あはかづさ山影さんえいとても、最早もは今日こんにちの都会人には花川戸助六はなかはどすけろく台詞せりふにも読込まれてゐるやうな爽快な心持を起させはしない。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
登りつむればここは高台の見晴らし広く大空澄み渡る日は遠方おちかた山影さんえいあざやかに、国境くにざかいを限る山脈林の上を走りて見えつ隠れつす、冬の朝、霜寒きころ、しろかねの鎖の末はかすかなる空に消えゆく雪の峰など
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
鹿ながら山影さんえい門にいるかな
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
天気のよい時白帆しらほ浮雲うきぐもと共に望み得られる安房あわ上総かずさ山影さんえいとても、最早もはや今日の都会人には花川戸助六はなかわどすけろく台詞せりふにも読込まれているような爽快な心持を起させはしない。
鹿ながら山影さんえいもんいるかな
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
しかしつらつら思えば伊太利亜イタリヤミラノの都はアルプの山影さんえいあって更に美しく、ナポリの都はヴェズウブ火山のけむりあるがために一際ひときわ旅するものの心に記憶されるのではないか。