はふ)” の例文
忠之が出勤せぬ利章の邸へ、自分で押し掛けようとした怒には、嬖臣へいしん十太夫の受けたはづかしめに報いるために、福岡博多の町人をはふつた興奮が加はつてゐたのであつた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
(今は久須婆といふ。)またその逃ぐる軍を遮りて斬りしかば、鵜のごと河に浮きき。かれその河に名づけて、鵜河といふ。またその軍士いくさびとを斬りはふりき。かれ、其地に名づけて波布理曾能はふりその一二といふ。
一斉ひとときはふらるる牛の夢くわとばかりうめもだゆる。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
悪しき獣をはふつたやうに………。
秋の小曲 (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)