“居廻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いまわり60.0%
いまわ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
作平のよぼけた後姿を見失った五助は、目のくさきも薄暗いが、さて見廻すと居廻いまわりはなおのことで、もう点灯頃ひともしごろ
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
持崩した身は、雨にたたかれたわらのようになって、どこかの溝へ引掛ひっかかり、くさり抜いた、しょびたれで、昼間は見っともなくて長屋居廻いまわりへ顔も出せない。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宇陀うだ浅間山せんげんやま北條彦五郎ほうじょうひこごろうという泥坊が隠れていて、是は二十五人も手下の者が有るので、合力ごうりょくという名を附けて居廻いまわりの豪家ごうかや寺院へ強談ごうだんに歩き、沢山な金を奪い取るので
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
向島での病人は、みんな居廻いまわりでしたが、ここでは近在から来る人が多いので、車を置く場所をこしらえたのです。代診二人、薬局生一人、それに勝手を働く女中と、車夫とが来ました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)