“いまわり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
居周囲33.3%
居廻33.3%
周囲22.2%
居周11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時分、増上寺の坊さんは可恐おそろしく金を使ったそうでね、怪しからないのは居周囲いまわりの堅気の女房で、内々囲われていたのさえ有ると言うのさ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
持崩した身は、雨にたたかれたわらのようになって、どこかの溝へ引掛ひっかかり、くさり抜いた、しょびたれで、昼間は見っともなくて長屋居廻いまわりへ顔も出せない。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
松屋の建物の周囲いまわり燈火あかりの少い道端には四、五人ズツ女の出ていない晩はない。
吾妻橋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
生家さと居周いまわりにある昔からの知合の家などであったが、受けて来る仕事は、大抵詰襟つめえりの労働服か、自転車乗の半窄袴はんズボンぐらいのものであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
崖造がけづくりの新しい二階などが、蚕の揚り時などに遊びに来る、居周いまわりの人達を迎えるために、地下室の形を備えている味噌蔵の上に建出されてあったりした。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)