かばね)” の例文
輝かしき凡人にてはあらざりけり元暦げんりやく元年の春の雪粟津あはづの原に消えたれど首は六條の河原にさらされかばねは原にうづめたれど名は末代に殘りけり
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
爰に決せしがるにても罪に陷りかばねを野原にさらさん事我が恥よりも先祖に對し面目なし嘸や跡にてお節をはじめ三五郎等がなげくで有んと越方こしかた行末ゆくすゑ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其方たちも死ね! 我も死ぬ! 明日の戦いには、主従こぞって鋒鏑ほうてきに血を注ぎ、城下にかばねさらすばかりじゃ。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
われは猶未だ人影を見ずして、只だ美しきヱネチアのはくてうかばねの如く波の上に浮べるを見るのみ。
とりかばね
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)