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小函
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こばこ
ふりがな文庫
“
小函
(
こばこ
)” の例文
それを箱根細工の
小函
(
こばこ
)
に入れて、木山に気づかれないやうに神棚に上げて置いたものだつたが、もう好い頃だと思つたので
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「糸ちゃん、望みが叶うと、よ、もやいの
石鹸
(
しゃぼん
)
なんか使わせやしない。お京さんの肌の香が
芬
(
ぷん
)
とする、女持の
小函
(
こばこ
)
をわざと持たせてあげるよ。」
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
食卓の白布が取除けられると、牛原氏は立上って別室に退いたが、間もなく、天鵞絨張りの
小函
(
こばこ
)
を持って帰って来た。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
アレキサンダーが遠征にあたって宝の
小函
(
こばこ
)
の中に入れて『イリアス』をたずさえたのは故あるかなである。書かれた言葉は遺品のうちで最もたっといものである。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
お金もそれと同じ役に立ち得る物も何も持つては行かなかつたことを確めたとき、私はどんな氣持がしたらう! 私のあげた眞珠の
頸飾
(
くびかざり
)
は手もつかないで
小函
(
こばこ
)
に入つてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
そして子供の時分から話にだけは聞いていたチュウギなるものが、目前の事実としてちゃんと鼻のさきの
小函
(
こばこ
)
に入れてあった。これは教育博物館あたりに保存してほしい資料である。
夏
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
僕はふと思ひだした、小脇のポートフォリオの中から、ゆふべ友人の細君が「道中で召上れ」といつて
呉
(
く
)
れたハルビンのチョコレートの
小函
(
こばこ
)
を出し、
葢
(
ふた
)
を払つてうやうやしく夫人にすすめた。
夜の鳥
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
それは
安楽椅子
(
あんらくいす
)
の上に放りだされてあった
紙装
(
かみそう
)
の
小函
(
こばこ
)
だった。
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
枕元の小卓の上に、美しい
寄木細工
(
よせきざいく
)
の
小函
(
こばこ
)
が置いてあった。彼は何気なく、それを手に取って訊ねた。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
岩瀬氏は懐中から、銀製の
小函
(
こばこ
)
を取り出して、思い切ったように、夫人の前につきつけた。
黒蜥蜴
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
錫
(
すず
)
の
小函
(
こばこ
)
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
函
漢検準1級
部首:⼐
8画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父