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安南
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あんなん
ふりがな文庫
“
安南
(
あんなん
)” の例文
栗に似たひしゃげた
安南
(
あんなん
)
兵が劒銃を
連
(
つ
)
らねて並んでいた。その円いヘルメットの背後では、フランスの無線電信局が、火花を散らして青々と明滅した。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
舞え! 京都の柔弱兒を驚かせてやれ! 注げ! 酒だ! イスパニアの酒だ! ……
安南
(
あんなん
)
、
交趾
(
こうし
)
から献上した
血ぬられた懐刀
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
高麗
(
こうらい
)
、
唐土
(
もろこし
)
、
暹羅
(
シャム
)
国、カンボジャ、スマトラ、
安南
(
あんなん
)
、
天竺
(
てんじく
)
、世界ははて無く広がって居りまする。ここの世界が癪に触るとて、癪に触らぬ世界もござろう。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
久しぶりに、軽々と心が解放された気持ちで、床柱に
凭
(
もた
)
れたまゝ、
安南
(
あんなん
)
語で唄をくちずさんでゐる。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
腰を据えて再征すれば、今度は虎手八千名をもってしても、結果は知れたものだったろうが、翌年は
安南
(
あんなん
)
に兵を動かさなければならなくなり、日本の内乱も、英国とにらみ合って監視する必要がある。
撥陵遠征隊
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
▼ もっと見る
八年春三月、
工部尚書
(
こうぶしょうしょ
)
厳震
(
げんしん
)
安南
(
あんなん
)
に
使
(
つかい
)
するの
途
(
みち
)
にして、
忽
(
たちま
)
ち建文帝に雲南に
遇
(
あ
)
う。旧臣
猶
(
なお
)
錦衣
(
きんい
)
にして、旧帝
既
(
すで
)
に
布衲
(
ふとつ
)
なり。
震
(
しん
)
たゞ
恐懼
(
きょうく
)
して落涙
止
(
とど
)
まらざるあるのみ。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“安南”の解説
安南(あんなん、fr: l'Annam、vi: Trung kỳ / 中圻)は、フランス統治時代のベトナム北部から中部を指す歴史的地域名称で、唐代の安南都護府に由来する。ただし、これはフランス側の呼称であって阮朝ベトナム(大南国)の行政区分における中圻(チュンキ)に相当している。ベトナム独立後、安南に相当する地域を指す名称にはミエンチュン(中部地方)()が主に用いられ、アンナンは余り用いられない。
(出典:Wikipedia)
安
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
南
常用漢字
小2
部首:⼗
9画
“安南”で始まる語句
安南人
安南船
安南沖
安南漆
安南絵