“妾(あたい)” の例文
「ううん、あんな者アおっ母じゃあねえよ。慾が深くて口やかましくて、妾(あたい)をちっとも可愛がらなくて、父(ちゃん)とはいつも喧嘩ばかりしている」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この餓鬼(がき)! 妾(あたい)は見世物じゃねえぞと、ミチに怒鳴られ、撲(なぐ)られはしまいかとはらはらしながら子供達を叱り、その体を抱きかかえるのである。
刺青 (新字新仮名) / 富田常雄(著)
「妾(あたい)にこのお子を四、五年預けておくれやす、きッと物にしてお目にかけます。」
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「妾(あたい)は焦(じれ)ったくなってよ。」
百合の花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「浜路姉さんの大事な人が、妾(あたい)の袖を引っぱった、いやらしい野郎に殺されるヨーッ、誰か来ておくれヨー、大変だヨーッ」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「小父(おじ)さんは妾(あたい)の刺青に惚れたのね」
刺青 (新字新仮名) / 富田常雄(著)
「妾(あたい)の袖を引っ張った、いやらしい野郎が螢ヶ丘の裾で、山影さんと切り合っているヨーッ、姉さん姉さん浜路姉さん、早く早く早くおいでヨーッ」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「そんな事、妾(あたい)が知るかい」
刺青 (新字新仮名) / 富田常雄(著)