トップ
>
妲己
>
だっき
ふりがな文庫
“
妲己
(
だっき
)” の例文
現朝廷の
妲己
(
だっき
)
である。いつかは
女奏
(
にょそう
)
の
難
(
なん
)
に会おう。そのとき、腹をたてて弓をひけば、自分もまた道誉の無節操と似た者となるしかない。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
商
(
しょう
)
は
妲己
(
だっき
)
のために騒動がもちあがった。
周
(
しゅう
)
は
褒姒
(
ほうじ
)
のために破壊された? 秦……公然歴史に出ていないが、女のために秦は破壊されたといっても大して間違いはあるまい。
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
耶蘇は表面姿を消しているが、しかし異学に姿を変じて活躍している、あたかも妖狐の化けた
妲己
(
だっき
)
のようである、というのである。その文章は実に陰惨なヒステリックな感じを与える。
埋もれた日本:――キリシタン渡来文化前後における日本の思想的情況――
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
妲己
(
だっき
)
や
褒姒
(
ほうじ
)
のような
妖怪
(
ばけもの
)
くさい恐ろしい美人を
譬
(
たと
)
えに引くのも
大袈裟
(
おおげさ
)
だが、色を
貪
(
むさぼ
)
るという語に縁の有るところがら、楚王が陳を討破って後に
夏姫
(
かき
)
を
納
(
い
)
れんとした時、
申公
(
しんこう
)
巫臣
(
ふしん
)
が
諫
(
いさ
)
めた
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
今この国の
政治
(
まつりごと
)
を執っている
殷
(
いん
)
の
紂王
(
ちゅうおう
)
は
妲己
(
だっき
)
という妖女にたぶらかされて、夜も昼も淫楽にふける。まだそればかりか、妲己のすすめに従って、
炮烙
(
ほうらく
)
の刑という世におそろしい刑罰を作り出した。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
とお延は
妲己
(
だっき
)
の本性を現わして、
扱帯
(
しごき
)
の下から引き抜いた
匕首
(
あいくち
)
を逆手に、さっと小六に斬りつけてきた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“妲己”の解説
妲己(だっき、Dájǐ)は、殷王朝末期(紀元前11世紀ごろ)の帝辛(紂王)の妃。帝辛に寵愛され、末喜などと共に悪女の代名詞的存在として扱われる。
(出典:Wikipedia)
妲
漢検1級
部首:⼥
8画
己
常用漢字
小6
部首:⼰
3画
“妲”で始まる語句
妲妃