“女浪”の読み方と例文
読み方割合
めなみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千載茲許ここもとに寄せては返す女浪めなみ男浪おなみは、例の如く渚をはい上る浪頭の彼方に、唯かたばかりなる一軒だち苫屋とまやあり。
片男波 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
その強記きょうきはいかなる市井しせい瑣事さじにも通じ、その方寸には、浮世の大海に刻々寄せては返す男浪おなみ女浪めなみひだの一つ一つをすら常にたたみこんでいる大岡忠相であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
よろめく三重のせなを支えた、おいかいな女浪めなみの袖、この後見の大磐石に、みるの緑の黒髪かけて、さっかざすや舞扇は、銀地に、その、雲も恋人の影も立添う、光を放って、ともしびしらめて舞うのである。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)