大騒動おおそうどう)” の例文
旧字:大騷動
「せんせせんせ、それよりもまだ大騒動おおそうどうなんよ。米屋の竹一んは、ぬすっとにはいられたのに、なあ竹一。米一ぴょう、とられたんなあ」
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
やがて、此が知れると、月余げつよさと小路こうじに油を買つた、其のあぶらようして、しかしてあたいいやしきあやしんだ人々が、いや、驚くまい事か、塩よ、楊枝ようじよと大騒動おおそうどう
雨ばけ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
単に茶壺としても、それが紛失したとなると、これだけの大騒動おおそうどうが持ちあがるになんのふしぎもないわけだが——。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
兎も角も眼の悪い重二郎のおふくろ怪我けががあってはならんと、明店を飛出とびだす、是から大騒動おおそうどうのお話に相成ります。
「はい、それ故大勢の若者たちが、みことからめようと致しますと、平生へいぜい尊の味方をする若者たちが承知致しませんで、とうとうあのように何年にもない、大騒動おおそうどうが始まったそうでございますよ。」
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)