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大略
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おおよそ
ふりがな文庫
“
大略
(
おおよそ
)” の例文
何んの小一郎が、そんな武士なものか、「あっ」と叫んだ一刹那、
大略
(
おおよそ
)
二間背後の方へ、
束
(
そく
)
に飛び返っていたのである。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
何程の厚さに切れば、
大略
(
おおよそ
)
同じ程に
揃
(
そろ
)
えられるか、その見当がお仙には付きかねた。薄く切ってみたり、厚く切ってみたりした。彼女の手は震えて来た。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
堀の
家
(
うち
)
は
大略
(
おおよそ
)
の見当から云って、病院と同じ方角にあるので、電車を二つばかり手前の停留所で下りて、下りた処から、すぐ右へ切れさえすれば、つい四五町の道を歩くだけで、すぐ門前へ出られた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その何かが何であるかを、俺は
大略
(
おおよそ
)
知っている。恐ろしいほどにも高価なものだ。茅野雄の手へは渡されない。是非とも俺が手に入れなければならない。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
彼女は
大略
(
おおよそ
)
その日の相談を想像して、心配らしい様子をしていた。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
「うむ、
大略
(
おおよそ
)
七、八人だな。……ははあそうすると反対側からも、七、八人がやって来るらしい。お誂え通りだ。左右から廻わり、腹背を衝こうとするらしい。よし」
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
大略
(
おおよそ
)
五六町も歩いたであろうか、その時月夜の空を摩して、一際目立つ大屋敷が、その屋敷だけの土塀を巡らし、その屋敷だけの大門を持って、行手に堂々と聳えていた。
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
不思議な業さえ心得ている。兇暴な性質も持っている。……ところで居場所だが解らない。天幕生活をしているのでな。もっとも
大略
(
おおよそ
)
の見当はつく。秩父山中の桐窪にいよう。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
偖
(
さて
)
、王陛下と承まわり、お尋ね致し度き一義ござります。……今より
大略
(
おおよそ
)
五年以前に、皇太子におわすカンボ・コマ殿下、悪人共の毒手に渡り、お行方不明になられませなんだかな?
赤格子九郎右衛門
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
松平
大和守
(
やまとのかみ
)
には客分にあつかわれ、
新羅
(
しんら
)
三郎
義光
(
よしみつ
)
の後胤甲斐源氏の名門であり、剣を取らせては海内の名人、しかも家計は豊かであって、倉入り千俵と云われて居り、門弟の数
大略
(
おおよそ
)
二千
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その悲しむ可き犠牲者は、額に一つの黒子があり年齢
大略
(
おおよそ
)
二十四五
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“大略”の意味
《名詞》
大略(たいりゃく)
優れた知略。
大要。あらまし。
《形容動詞》
おおよそ。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
略
常用漢字
小5
部首:⽥
11画
“大”で始まる語句
大
大人
大事
大袈裟
大分
大切
大抵
大概
大方
大丈夫