大仕掛おおじか)” の例文
ゆきは、ふからないけれど、ぼくのいくところは、ふゆさむ田舎いなかなんだよ。大仕掛おおじかけの堤防工事ていぼうこうじなんだがね、そこへしばらくいくつもりなのだ。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
通りは警察がやかましいので、昔のように大仕掛おおじかけな焚火たきびをするものもないが、少し裏町にはいると、たきぎを高く積んで火を燃している家などもあった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
それで、象牙商というものが、四、五軒も出来て大仕掛おおじかけに商売をしている。
西山にしやまは、一どう野中のなか河普請場かわぶしんば案内あんないしました。工事こうじはなかなかの大仕掛おおじかけでした。河水かすいをふさいで、工夫こうふたちは、河底かわぞこをさらっていました。ほそいレールが、きしって、ながく、ながくつづいています。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)